一般的に、クイック矯正法ではセラミック・クラウンを被せることで治療を進めます。
それは、セラミック・クラウンであれば、歯の向き・傾斜・大きさをかなりの程度自由に変えることが出来るという特徴があるからです。 しかし、それにも限界があります。 歯の位置の制約が厳しい場合は、どんどん抜歯してどんどん削る、必要ならインプラントを植立して、治療を進める! という考え方もあるかもしれません。
でも、もしも、もしもですよ、短期間であれば矯正装置を付けても良い! と納得してもらえるならば、
抜歯という犠牲や歯を削るというダメージを、少しでも抑えて、きれいな歯並びと口元に治すことが出来ることもあります。
1.カウンセリングで十分に話し合います
目指すゴールは様々です。 治し方も様々です。
(どんな治療法にも必ずメリット&デメリットがあるものです。)
しっかりと良く話し合って、ゴールのイメージを共有しながら、多くの治療選択肢の中から自分が一番納得の行く手段(治療法)を見つけます。
2.模型によるシミュレーションを行います
見つけた治療法でどのぐらいの変化が起きて、どんな風に変わるのかを模型上でシミュレーションします。
このステップで抜歯非抜歯を含め、もっと良い変化を示す別の手段が見つかることもあります。
3.矯正治療の開始
矯正装置ブラケットを付けて、歯を動かして、位置の制約を解除して行きます。
必要なら、あらかじめ削ったり、神経を取ったりすることもあります。
4.矯正治療のゴールに到達したら、仮歯を準備します
このゴールは普通の矯正歯科治療とは異なります。
この後に審美歯科的な治療を行うため、歯冠部の細かい部分についてよりも、歯根(歯の根元)部分の位置や歯肉の描くラインが重要なポイントです。
5.対象となる歯を削って仮歯をセットします
対象となる歯を削って準備した仮歯をセットします。
必要ならばこのステップの前後で抜歯を行います。
また、歯の状況によっては歯の中の神経を取らなくてはいけないこともあります。
6.仮歯を修正します
最初はその大きな変化に目が行って「綺麗になって万歳♪」というところでしょうが、
時間が経ち慣れてくるのに伴い、自分のイメージとしてもう少しココが・・・、などと気になる所が出てくると思います。
その部分をより納得が行くように修正をして、自分の持つイメージに近づけます。
7.最終的な修正を行って、型採りなどを行います
仮歯の修正を行い、自分の頭の中にしかなかったイメージを実際の形に出来たら、
最終的に歯を微調整で削って、
型採りなどを行います。
歯の色もきちんと確認します。 白ければ良いという単純なものではありませんから・・。
8.完成したセラミック・クラウンをセットします
まずは仮付けを行い、暫くは様子を観てもらいます。
噛み合わせ、歯の色・形などなど、ナチュラルないい感じになってますか?
(治療したとこだけを見ていくら白くて綺麗でも、お口全体で見て他の歯とも調和して、自然な感じに仕上がっていますか?)
納得が行ったならば、一度外してよく磨き直した上で本セットです。
クイック矯正治療例.7 主訴 : 前歯が凸凹になっている
治療方針 : まず矯正歯科治療で歯の位置を整えて、隙間を1箇所に集める。
その後に、セラミック・クラウンを利用した接着性ブリッジにて治療した。
クイック矯正治療例.8 主訴 : 前歯が一部反対に噛んで凸凹になっている
治療方針 : まず矯正治療を行い反対になっている歯を前に出して歯肉のラインも揃える。
その後に、セラミック・クラウンにて治療した。
クイック矯正治療例.9 主訴 : 上の前歯が垂直的にバラバラに見える
治療方針 : まずインプラント矯正を行い下に延びだしている前歯を上に押し込んだ。
その後に、セラミック・ラミネートベニアやセラミック・クラウンで治療した。
クイック矯正治療例.10 主訴 : 上下とも前歯が凸凹になっている
治療方針 : 上の歯は正面の2本を削ってセラミック・クラウンにて治療した。
下の前歯を1本だけ抜歯して、部分矯正治療にてキレイにした。
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クイック矯正の背景となる基本的な事柄について説明しています。